学資保険
子ども保険とは
子ども保険とは、文字通り子どもの成長に欠かせない保障が設定されてい
る保険のことをいいます。学資保険は子ども保険のひとつで、教育資金
を目的としたストック型の保険です。もっとも、最近では「子ども保険」で
も満期金があるものや、「学資保険」でも保障にウェートを置いている商品もあ
り、両商品の境目はあいまいになってきました。
この保険が他の保険と違うのは、保険契約者と被保険者が異なるとい
うことです。保険契約者は父親(もしくは母親)で、被保険者は父親お
よび子どもになります。満期金受取人は保険契約者です。被保険者だけ
ではなく保険契約者の年齢によって保険料が違ってくることがあります。子
どもはいずれ成人になるため、
保険期間が終身ということはなく、普通は18歳、20歳、22歳までの保険期間になっています。
保障内容は凡そ、子どもの死亡保障、子どもの医療費保障、保
険契約者の死亡保障、保険契約者が死亡したときの育英資金、入学祝い
金、満期金などです。大学入学の準備金、大学進学や留学準備など、目
的の違いによって18歳満期、20歳満期、22歳満期など複数のタイプを
設定している商品もあります。保険会社によっては、早生まれの被保険
者のために17歳満期のコースもあります。
必要な保障だけを加入することが必要
バブル時代並みの資産運用ができない現在の貯蓄型生保商品は、高い利率による満
期金の受け取りは望めません。中には、支払い保険料の総額が満期金よ
りも多い,いわゆる「元本割れ」の商品も少なくないようです。
保障部分についても近頃では、多くの自治体では就学まで、もしくは義務
教育就学中までの医療費が無料になっています。つまり、子どもの医療
は根本的に保障の対象にする必要があるのかどうか、ということです。
かりに保障が必要だという結論になっても、ではその額をどうするの
か、という点も考えておかなければいけません。子どもの命は、とても
お金で計算できるものではありません。しかし、一家の大黒柱の父親ように、
遺された家族の生活がかかっているのならともかく、一般的な生存の見込
み(平均余命)から見て、リスクの少ない対象に高額の保険料を使うこ
とは考えものです。
子ども保険には育英資金(養育資金)といって、保険契約者が亡くな
った場合の保障が付帯されているのも加入意欲を高める大きな特徴で
す。しかし、これも保険契約者が終身保険や定期保険の十分な死亡保障
に加入していれば、どうしても必要というわけではありません。
保護者がすでに契約している医療保険が家族型であれば、子どもには
それだけでもすでに保障があります。リスクから考えてどうしても必要
な保障を割り出し、それを現在加入している保険でまかなえない部分だ
けを検討する、というのが子ども保険の保障に対する基本的な考え方で
はないでしょうか。
メリット 子どもの大学入学までの学費とヶがや病気の保障がある
デメリット 保護者に十分な保障があれば、あえて加入する必要があるのかという疑問もある